2020/09/28 15:23

秋は寒暖の差が大きな季節です。

朝晩が涼しくなったと思えば、日中は夏のように暑かったりします。また秋は雨が続くことも多く、この時期には自律神経が乱れて体調を崩しやすくなります。


秋に体調を崩しやすい理由は、自律神経の乱れ以外にも「冷え」があります。

夏場に冷えを感じるという人が増えていますが、これは冷房のきいた室内と暑い屋内の出入りで自律神経が乱れていたり、冷たい飲み物を多くとるためです。手足などが冷えたり、お腹周りが冷えたり、と冷えにもいろいろなタイプがあります。

体が冷えると、胃腸の機能が低下して、免疫力も下がっていきます。


その夏場の冷えが改善されないままに、寒暖の差が大きな秋に入ると、さらに自律神経が乱れて肩こりや腰痛、不眠など、体にもさまざまな症状が現れてくるのです。




体温が下がると免疫力も低下する


「冷えは万病のもと」と言われますが、体が冷えると血流が悪くなるため、酸素や栄養素が体のすみずみまで運ばれなくなります。

また、老廃物も排出されずに体内に溜まっていきます。


冷えは免疫力も低下させます。体温が1度下がると、免疫力が30%低下するともいわれています。


なぜ免疫が下がるかというと、血液の中には免疫機能を持った白血球が存在しています。

血液が全身を巡ることによって、この白血球が体の中に入ってきたウイルスや細菌を駆除してくれるのです。

ところが、体温が下がると血流が悪くなるため、ウイルスなどの異物を発見しても白血球を集めにくくなります。

すると体がウイルスや細菌に負けて発病しやすくなってしまうのです。


体温が下がると代謝も悪くなる


さらに、体温が1度下がると、代謝量は13%下がるといわれています。

代謝が下がると血流が悪くなります。

血液は栄養や酸素などを全身に運んでいるため、その働きを改善させるために、体を温めようと皮下脂肪を蓄えはじめます。

代謝が落ちると、消費されないエネルギーがどんどん脂肪に変わっていくのです。


冷えを解消するには?

◇冷たい飲み物や食べ物を控える

飲み物は常温以上のものにしましょう。朝や食前に白湯を飲むのもおすすめです。

また、体を温める効果のあるものを飲むのも効果的です。


◇甘いお菓子や飲み物を控える

市販の甘いお菓子や清涼飲料などには、白砂糖がたくさん含まれています。

中医学では白砂糖は体を冷やすと言われています。白砂糖はショ糖という単糖ですので、食べるとすぐに体に吸収されます。すると血糖値が急激に上がるため、それを抑えるためにインスリンが膵臓から分泌され血糖値を下げます。インスリンは、血糖値を下げると共に体温も下げてしまうのです。


◇適度な運動を心がける

体の熱を作るのは筋肉です。筋肉が少ないと、体の熱がうまく作られません。女性に冷え性が多いのも、男性に比べて筋肉量が少ないためです。

運動をすることで、血液の循環がよくなり体温も上がります。

毎日、スクワットをする、30分ほど歩くような軽い運動をするだけで、冷えには効果があります。


食べ物から体を温める




食べ物で体を温めることも、効果が期待できます。

体が冷えている時には、すぐにでも効果を実感したいものです。

食べ物には、体を冷やす食材と体を温める食材があります。


温める食材の中でもおすすめなのは「生姜」です。

生姜にはジンゲロール、ショウガオール、ジンゲロンという成分が含まれています。


ジンゲロール

生姜を生で摂った場合に辛味を感じる成分がジンゲロールです。

ジンゲロールには強い抗酸化作用があり、細胞の老化を抑えてくれるため、アンチエイジングの効果が期待されます。

また、殺菌作用、手足を温める効果も期待されます。


ショウガオール

ショウガオールは生姜を加熱や乾燥させるとジンゲロールの一部が変化して出来る成分です。

血行をよくする効果があり、体を中から温めてくれます。

生姜を生のままで摂るよりも、強い抗酸化作用があり、ダイエットや美肌にも効果が期待されます。

冷え症の対策のためには、生の生姜よりも、加熱したものや乾燥したものの方が効果を感じられるでしょう。

また、発汗作用や鎮痛・解熱といった効果も期待されますので、風邪の時に生姜湯を飲むというのは、理にかなったことなのです。


ジンゲロン

ジンゲロンもジンゲロールの一部が変化して出来る成分です。特に強い殺菌効果があり、食中毒の予防などに効果的です。また、血行を促進し、胃液の分泌を促進して消化吸収を助けてくれます。


生の生姜と加熱・乾燥させた生姜では薬効が違いますので、求める効果に応じて使い分けるのもいいでしょう。



生姜に期待される効果

◎冷えの改善

◎免疫力をあげる

◎代謝をあげる

◎コレステロール値を下げる

◎ダイエット効果

◎アンチエイジング

◎抗菌作用


非加熱はちみつ+生姜でさらに効果を発揮


非加熱はちみつには、酵素や乳酸菌、ビタミン、ミネラルなどの栄養が80~140種以上も含まれています。

カロリーは白砂糖より低く、血糖値が上がりにくい低GIの食品です。

万能薬ともいわれるはちみつに期待される効果としては、次のようなものがあります。


◎免疫力をあげる

◎代謝をあげる

◎ダイエット効果

◎アンチエイジング

◎生活習慣病の予防

◎美肌効果

◎整腸作用

◎咳止め

◎抗菌作用


これから寒くなってくる季節には、風邪の予防や風邪の引き始めにもおすすめの食材です。

特に生姜と合わせることで、冷えや風邪にはさらに効果を期待できます。


生姜はちみつはパウダータイプの生姜と合わせて、飲むタイミングで作るのもいいですが、干した生姜や生の生姜をはちみつに漬けておく、生姜のはちみつ漬けを作っておくのもおすすめです。



生姜はちみつの作り方


生姜は皮付きのまま使った方が効果的です。量はお好みで入れてください。



【基本の生姜はちみつ】

1. 生姜を洗い、痛んでいる部分を除き、薄切りにします。

2. 煮沸消毒した瓶に生姜を入れて、生姜とはちみつを交互に入れていきます。

3. 一晩おけば出来上がりですが、一週間ほど置いた方がおすすめです。

  

【干し生姜はちみつ

1. 生姜を洗い、痛んでいる部分を除き、薄切りにします。

2. 生姜をトレイなどに並べ天日干しします。カラカラになるまで干してください。

3. 煮沸消毒した瓶に干し生姜を入れて、生姜とはちみつを交互に入れていきます。

4. 2・3日して、生姜が馴染めば出来上がりですが、一週間ほど置いた方がおすすめです。

 

はちみつは非加熱はちみつがおすすめです。